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【あそ通信】特集手仕事探訪?金継ぎ②

更新日：2019年05月02日
カテゴリ：暮らし方

特集手仕事探訪　　金継ぎ?一鬼幸恵さん②

手仕事で甦る　継いで繕う寶物

　器と一口にいっても、その素材はさまざまです。
陶器、磁器、ガラス、木器、漆器。金継ぎでは、これら全てを修繕することができます。

最近は合成樹脂や接著剤を使った簡易的な金継ぎもありますが、一鬼さんは漆を使った昔ながらの方法で作業しています

　細かい工程や道具は素材ごとに異なりますが、大まかな手順は共通しています。
割れた器は漆と小麥粉を混ぜて作る〝麥漆?を接著剤にしてくっつけて、隙間をご飯粒と漆を混ぜたパテ〝刻苧（こくそ）?で埋めます。
さらに漆を塗り、乾く前に金屬粉を蒔きます。
欠けの場合は、箇所を刻苧で埋めて、漆を塗り、乾かないうちに金屬粉を蒔けば完成です。

直徑1mほどの大きな磁器。接著剤でくっつけてあったものも、湯で煮て一度分解してから金継ぎすることができます

　工程は単純ですが漆を乾かすには數時間～數日間かかります。一鬼さんによると、１つの器の修繕が完了するまでだいたい半年かかるうです。「依頼主が大切にされている器を預かるので、時間がかかそっても丁寧に作業することを心がけています」。
それでも、「器の壽命を延ばすことができるし、手をかけたものはいっそう愛著がわきます。
それに、漆という安全な天然の接著剤を用いる點も魅力です」と話します。