～　宮城蔵王からこんにちは　～　「　夏の風(fēng)物詩　」

　　　　　　その８７「　夏の風(fēng)物詩　」

 　みなさま、こんにちは。
連日猛暑が続き、その猛暑の中開幕した東京オリンピックも、いろいろな紆余曲折があったにせよ、多くの人々の心に高揚感と感動を與えた後に無事閉幕しました。パラリンピックについては、その開催がまだ確たるものになっていないようですが、個人的にはぜひ開催してもらいたい、いや開催すべきだと強く思っております。

　そんな人間サマの思惑などおかまいなしに、今年もたくさんの「夏」がやってきて私たちを楽しませてくれています。目につくままに、夏を探しにでかけてみましょう。夏の花の王様としての貫祿十分、ヤマユリの花です。蔵王の我が家の敷地內(nèi)に咲く、とびきり美しい花を?qū)懻妞舜椁辘蓼筏俊：廊Aな花であり、また目をつむっていてもすぐにそれと分かるその香りはゴージャスそのものです。しかし、その豪華さは長くは続きません。あっという間に花の時期は終わってしまうので、意識して、さらに心して堪能せねばなりません。

　
　夏といえば「入道雲(yún)」。
ここは、前々回ご案內(nèi)した名取市閖上の海にほど近いサイクルスポーツセンターにある新しい宿泊施設(shè)「ゆりあげ溫泉輪りんの宿」の屋上です。最近なぜかこちら方面を訪れる機會が多く、この日は孫たちとやって來ました。いつもの夏らしい平凡な景色ではありますが、雲(yún)はともかく、この暑いのに孫たちがマスクをしているのが、いかにもコロナ受難の時代を映していて、後年話題になりそうな予感がします。

　これは余談ですが、このサイクルスポーツセンター內(nèi)には、オリンピックでスポーツとしての知名度が上がった、スケートボード競技用のコースが整備されていました。今後は、若い人たちが安全で楽しく練習(xí)できるように、こういった設(shè)備がたくさん整備されればいいなと思います。この他に１周４キロの海辺を走る自転車コース、フットサル場などもあるそうですよ。海風(fēng)を受けたサイクリング、気持ちよさそうですね。

　コロナ禍が長期化し、１年目はほとんどのイベントやお祭りなどが全國的に中止に追い込まれました。今年は２年目となり、徐々に再開の兆しが見え始めたようです。仙臺の夏の風(fēng)物詩である「仙臺七夕まつり」も規(guī)模を大幅に縮小しながらも、開催の運びとなりました。笹飾りの本數(shù)は大幅に減少、いつもはかき分けて進んでいた吹き流しも手で觸れられないように短くなっています。しかし、思いの外大勢の見物客が訪れて、控えめながらも風(fēng)情のある七夕まつりを楽しんでいたようでした。暑さにもかかわらず、見物客がきっちりマスクを著用していたことは言うまでもありません。

　「仙臺七夕まつり」が終わるとやってくるのがお盆。
地元のテレビ番組で、亙理町の稱名寺というお寺さんの蓮の花が見頃です、と紹介していたので、さっそく行ってみました。極楽浄土に行ったことはありませんが、さもあろうと言えそうな、ありがたささえ感じてしまうほどの、蓮の花が一面に咲く風(fēng)景です。周りを囲む木々からやかましく聞こえるのは蟬しぐれ。季節(jié)があっという間に去ってゆくこと、まもなく盡きようとしている、おのが命のはかなさを本能的に理解しているものか、蟬たちは全身で命の炎を燃やすがごとく鳴いています。

　お盆が過ぎれば、夏の本番も終わり秋風(fēng)が吹いてくるようなイメージがあります。地域にもよるでしょうが、東北以北に住む多くの人々は、そんな感覚を持っているような気がします。子どもたちの夏休みももうすぐおしまいです。そんなときは、締めくくりに花火をしなくちゃいけませんね。蚊取り線香を焚きながら、孫たちと庭で花火を楽しみました。
　飛び散る火花、赤、緑、青に染まるひととき。ささやかながらも幻想的な世界が広がります。夏の風(fēng)物詩は人により地域により様々でしょうが、なんとはなしに漂う物哀しさは、次に來る深い秋と、さらにその先に來る?yún)棨筏ざ蜻B想させるからでしょうか。



※名取市サイクルスポーツセンター（名取市閖上東須賀2－20））：當(dāng)リゾートより約43ｋｍ
※仙臺市內(nèi)中心部（一番町通りアーケード街付近）：當(dāng)リゾートより約50㎞
※稱名寺（亙理町字旭山1）：當(dāng)リゾートより約34ｋｍ


寫真は令和3年８月撮影