猛暑日が年々増加（※3）する中で、工場や倉庫などでは労働災(zāi)害の観點から従業(yè)員の熱中癥対策が課題となっています。2022年6月の熱中癥による全國の救急搬送者數(shù)は、前年の約3.2倍となる15,969人と、調(diào)査開始以來で過去最多となりました（※4）。熱中癥は屋外だけではなく室內(nèi)でも多く発生しており、特に工場や倉庫などで作業(yè)する製造業(yè)では、熱中癥の約半數(shù)の46％が室內(nèi)作業(yè)時に発癥しています（※5）。
　その一因が、屋根からの強い放射熱です。工場や倉庫の多くに採用される折板屋根は、軽量で一定の強度を持つ一方、日射により高溫化しやすく、強い放射熱によって室內(nèi)を暑くするため、室內(nèi)作業(yè)中の従業(yè)員などが熱中癥を引き起こす恐れがあります。
　そこで、當(dāng)社は一般的な折板屋根と比較して放射熱を80％以上抑制し、室內(nèi)の暑さを緩和する「低放射折板屋根」を開発（※6）しました。
　「低放射折板屋根」は、空調(diào)設(shè)備を?qū)毪筏胜ば潞Bの工場や倉庫などを?qū)澫螭趣筏啤?019年3月から一部エリア（関東、中部、関西圏）で先行採用していましたが、2023年1月からは36都府県（※7）で本格運用を開始します。

※3．気象庁HP「気溫の階級別日數(shù)の長期変化傾向」より。

※4．一般財団法人　日本気象協(xié)會の報道參考資料（2022年11月10日）より。

※5．2021年の業(yè)種別屋內(nèi)災(zāi)害割合。厚生労働省HP「職場でおこる熱中癥」より。

※6．日鉄鋼板(株)、ニチアス(株)の技術(shù)協(xié)力による。

※7．北海道、青森県、秋田件、巖手県、山形県、宮城県、新潟県、富山県、石川県、福井県、沖縄県以外の36都府県。

１．放射熱を一般的な折板屋根と比較して80%以上抑制し、室內(nèi)の體感溫度を3℃低くできることを確認(rèn)
　「低放射折板屋根」は、折板屋根の下面に低放射裏貼材を接著することで放射熱を抑えることができる屋根材です。アルミ系遮熱シートとガラス繊維系斷熱材を組み合わせた獨自の低放射裏貼材が、日射で高溫になった屋根の放射熱を抑え、一般的な折板屋根と比較して80％以上抑制します。
　2018年6月と2018年8月に実施した実証実験では、暑さに対する効果検証を行うために同一建物に「低放射折板屋根」と一般的な折板屋根を採用しました。その結(jié)果、「低放射折板屋根」を採用した室內(nèi)の體感溫度は、一般的な折板屋根の室內(nèi)と比較して3℃低減（※8）できることを確認(rèn)しました。

※8．體感溫度に近いとされるグローブ溫度計（表面が黒色の銅球に、ガラス製溫度計を挿入した溫度計）を使った、當(dāng)社施工物件（大阪府豊中市）における測定結(jié)果。なお、同様の効果を得るためには一定の條件が必要となる。

２．高い施工性と導(dǎo)入コストの抑制を?qū)g現(xiàn)した熱中癥対策屋根材
　「低放射折板屋根」は、一般的な折板屋根と同等の高い施工性を維持しつつ、暑さの軽減効果を高めることのできる、費用対効果の高い屋根材です。
　室內(nèi)での熱中癥対策として採用される二重斷熱折板屋根（※9）や遮熱シート（※10）は、一般的な折板屋根と比べ部材や施工工程が多くなり、その分費用が増加してしまいますが、「低放射折板屋根」は屋根材となる鋼板と低放射裏貼材を接著した狀態(tài)で工事現(xiàn)場に搬入され、一般的な折板屋根と同様の工程で施工できるため、導(dǎo)入コストの抑制を?qū)g現(xiàn)できます。
　二重斷熱折板屋根と比較すると、暑さの軽減効果は同等でありながら、導(dǎo)入費用を7割程度に抑えることができます。

※9．折板屋根を上下二重に施工し、上下折板の間に斷熱材を挾んだ屋根。

※10．反射に優(yōu)れた素材を使用し、太陽からの放射熱を抑制するシート。