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LITALICO発達(dá)ナビ編集長(zhǎng) 牟田暁子 ×
ダイワハウス ハウジングマイスター 隼田洋平子どもの“自己肯定感を育む”
住まいのつくり方【前編】

Profile

牟田 暁子（むたあきこ）

LITALICO発達(dá)ナビ編集長(zhǎng)

東京都杉並區(qū)生まれ。主婦の友社他出版社等を経て、2017年LITALICO入社。高校生の長(zhǎng)男、先天性の身體?知的障害のある長(zhǎng)女がいる。地元の仲間とともにプレーパークの運(yùn)営も行っていて、どんな人も地域の中で集い、ともに暮らせる社會(huì)をつくっていきたいと考えている。
參考：LITALICO発達(dá)ナビ

隼田 洋平（はやたようへい）

京都支社　住宅事業(yè)部　設(shè)計(jì)課　主任
一級(jí)建築士、ハウジングマイスター（社內(nèi)認(rèn)定）

愛(ài)媛県松山市生まれ。一級(jí)建築士である父との建築物めぐりを日常として育ち、迷うことなく設(shè)計(jì)士の道を歩んだ。「住まい＝家族が幸せになれる場(chǎng)所」との信念を持つ。家族の時(shí)間をより豊かにし、住まう人一人ひとりが快適に暮らせる家――団らんの時(shí)間も、プライベートな空間も大切にした、有機(jī)的なつながりを創(chuàng)造できる設(shè)計(jì)を行っている。

家族の心の拠り所となる、住まいの形への第一歩

牟田：私たちの「LITALICO発達(dá)ナビ」というメディアには、たくさんの親子から住まいづくりに関する悩みが寄せられます。最近は親子で一緒にいる時(shí)間の中でストレスが溜まり、叱ることが増えたなんて聲も。こうした中で、お子さまの“自己肯定感を育む住まいづくり”のために、大切なことはどのようなことでしょうか？

隼田：家はやはり家族が笑顔でいられる、快適に暮らせる空間であって欲しいと思っています。快適さの定義は人それぞれだと思うのですが、暖かい涼しいという身體的なもの以上に、何よりもこの場(chǎng)所が“心の拠り所”であるということが最も大切なのではないでしょうか。

牟田：家族がつながる“心の拠り所”であることが大切だと。その上で、前提として安全で心配が少ない住まいであってほしいと願(yuàn)う親御さんが多いようです。お子さまは元?dú)荬绀欷皮い毪韦恰⒍尾瞍槁浃沥乒治窑颏筏皮筏蓼Α⒎櫎浈丧ⅳ椁物wび出しが心配という聲をよく耳にします。

隼田：怪我は確かに心配ですが、一方で住まいの全ての面で安全性を最優(yōu)先してしまうと、お子さんの成長(zhǎng)の機(jī)會(huì)を奪うことにもなりかねないと考えています。例えば多少の段差があったら、それをどう乗り越えるかを考えること自體に成長(zhǎng)につながる冒険が隠れています。実際に私も畳コーナーに少し段差をつけて、冒険心を刺激する設(shè)計(jì)にすることがあります。

牟田：冒険心で言うと、最近は都會(huì)の公園で穴を掘ったり、木に登ったりすることが禁止されている場(chǎng)所もあるようです。だからこそ、日々登ったり飛んで跳ねたりできる住まいがあれば、冒険心は元より身體的な成長(zhǎng)までも応援することができるはずです。自分の力がどの程度あるのかということを自身で見(jiàn)極められることが、健やかな成長(zhǎng)にとって大事なのだと思います。

隼田：親目線(xiàn)で少し危ないと感じることは、お子さまにとっては楽しい活動(dòng)であるということも多々あります。併せて恐怖心を育むことができると自然と自制心も生まれるため、心配し過(guò)ぎないことが大切です。親の目の行き屆く範(fàn)囲で、怪我をしない程度に冒険心を育める設(shè)計(jì)の形を日々思案しています。

どのように“家族のつながり”をつくっていくか

牟田：読者からの聲でもう一つ多く寄せられるのが、片付け、整理整頓ができるようになってほしいという願(yuàn)いです。毎日「片付けなさい」と怒ってばかりで嫌になるという親御さんもいるのですが、片付けに関して住まいづくりで大切なことはどのようなことでしょうか？

隼田：片付けについて考える際に、何故か親から子という一方通行になる方が多いようです。言葉だけで伝えられても、お子さんはそれを義務(wù)として受け取ってしまう可能性があります。そうではなくて、例えば親御さんが片付ける姿をお子さんに見(jiàn)せることができたら、その時(shí)にきっと自分なりに片付けの方法を?qū)Wんでいるはずです。片付けを自然な行動(dòng)として、一連の動(dòng)作として、まず親が率先して見(jiàn)せることが大切なのです。そのためには一緒に遊ぶ、一緒に勉強(qiáng)するといった行動(dòng)も必要になります。そうすれば自然と一緒に片付ける姿を見(jiàn)せることが出來(lái)ます。

牟田：その上で片付けやすい場(chǎng)所やポイントをつくってあげれば良いと思います。少しゲーム性も持たせて、片付けるものと片付ける場(chǎng)所が同じ印のシールでマッチングされたりすると楽しめるのではないでしょうか。その時(shí)にも、親も楽しみながら一緒に取り組むことが大切です。

隼田：他にも鉛筆一本片付ける際にもペン立てにピタリとはまるようにしてパズル性を持たせるなど、片付けること自體を遊びに変えて様々なチャレンジができると良いですね。

牟田：他には親の片付ける姿や家事をする姿が、自然と目に入る動(dòng)線(xiàn)設(shè)計(jì)にするのも良いと考えています。わが家も1年ほど前から家族がワンフロアで生活するようになり、洗濯物を干している様子を子どもが日々目にすることで、私の體調(diào)が優(yōu)れない時(shí)は息子が洗濯物を物干しまで運(yùn)んでくれるようになりました。先日は、私が洗濯物をたたんでいた時(shí)に通りかかった娘が、父親の部屋に運(yùn)んでくれるというコミュニケーションが生まれました。

隼田：それこそまさに私が大切にしている、“クリエイティブコネクションハウス”という考え方です。それはすなわち、つながりを想像し、つながりをつくり出す設(shè)計(jì)のこと。例えば有形のものでは如何にストレスのない家事動(dòng)線(xiàn)をつくるか、そして無(wú)形のものでは如何に家族が住まいのどの場(chǎng)所にいても心でつながり安心することができるか、日々考えながら設(shè)計(jì)しています。

家族のつながりをつくった上で、
一人でいられる場(chǎng)所もつくる

牟田：“クリエイティブコネクションハウス”は、非常に興味深い考え方です。実際の設(shè)計(jì)で印象深い事例はどのようなものでしょうか？

隼田：この考え方に強(qiáng)く賛同いただいた方がいて、玄関から寢室に入るまで、ドアを極力排除した住まいを設(shè)計(jì)したことが印象に殘っています。玄関を開(kāi)ける音、手を洗う音、親子の會(huì)話(huà)、それらの生活音が家中に響き渡ると安心できますし、顔を見(jiàn)なくてもつながり合うことができます。2階の書(shū)斎にいる時(shí)でも、吹き抜けを通して1階の気配が感じられる設(shè)計(jì)にしました。

參考：上下に結(jié)ばれた空間で家族がつながり合う住まい

牟田：家族のつながりを持ちながらも、一方でお子さまにとって集中ができる、切り替えがしやすいような住まいが望ましいと個(gè)人的に感じています。それは単純に子ども部屋をつくるという話(huà)ではなく、例えばリビングで勉強(qiáng)する時(shí)は、部屋の片隅に隠れ家的なへこんだ場(chǎng)所をつくることで、集中して勉強(qiáng)できるのではないか、という仮説を持っています。

隼田：その日の気分や天気により、窓辺や階段の下など、カフェのように勉強(qiáng)できる場(chǎng)所が選べると、お子さまのモチベーションの向上が期待できます。ただ、その時(shí)に大切なことは完全には切り離さないということです。無(wú)音の空間の中では人は落ち著かないこともあるため、視界は遮られても環(huán)境音は多少入る方が、逆に集中しやすい環(huán)境になると考えています。扉を閉めても上部が少し開(kāi)放していて音が聞こえる等の工夫で、違う部屋にいても心はつながっていると感じられる設(shè)計(jì)を目指しています。

牟田：衝立（ついたて）を用意して空間を區(qū)切ることも有効な方法ではないでしょうか。お子さまの個(gè)性に合わせて、勉強(qiáng)スペースでは生活音が聞こえた方が良いのか、視界に家族が入らない方が良いのか、いくつかの要因を見(jiàn)極めてパーソナルスペースを用意することが大切だと考えます。一方で家族のつながりをつくった時(shí)に、親が子の模範(fàn)であり続けることが大変であると感じる親御さんもいるかもしれません。

隼田：お子さまに対して常に正しい姿を見(jiàn)せなければいけないと思われるかもしれませんが、時(shí)には疲れた姿を見(jiàn)せることも親の役目なのではないでしょうか。お子さまはしっかりと親の行動(dòng)や考え方を探りながら過(guò)ごしているため、もし疲れている時(shí)には何か手伝えることはないかと自然に思いやりの心を育むはずです。親子で助け合いながら、「ありがとう」の気持ちを伝え合うことが何より大切で、日々生活する姿を包み隠さず見(jiàn)せることができたら、それ以上のことは必要ないのではと思います。

牟田：その言葉は親御さんにとって心強(qiáng)いものだと思います。家族がつながる設(shè)計(jì)とパーソナルスペースを両立して整えていく。そこから生まれる家族の対話(huà)や絆、心地良さが、お子さんの自己肯定感を育む住まいづくりの土臺(tái)となっていくはずです。

後編では「子どもの自己肯定感を育む」
プラン提案をします！

牟田さんとの対談を通じて、前編では“子どもの自己肯定感を育む”ために大切なことは何か、そして親として留意すべきポイントが浮かび上がりました。後編では、対談から得られた知見(jiàn)をもとに、いよいよハウジングマイスターの隼田が、“子どもの自己肯定感を育むための工夫”を盛り込んだ具體的なプランをご提案します。引き続きぜひご覧ください。