コラム No.64-6トレンド
高まるBCP(事業(yè)継続計(jì)畫)の重要性(6)中小企業(yè)におけるBCP
公開日:2019/03/29
BCP(Business Continuity Plan:事業(yè)継続計(jì)畫)の策定に取り組むことは負(fù)擔(dān)も大きく、なかなか取り組めないと考えている中小企業(yè)の経営者も少なくありません。それは、大企業(yè)の6割がBCPを策定している一方、中小企業(yè)におけるBCP策定率は15%程度(「平成28年版中小企業(yè)白書」)に留まっていることからもうかがえます。
しかし、今や多くの企業(yè)が何らかのサプライチェーンでつながっており、その中の一社でも事業(yè)が中斷すると、全體に深刻な影響を及ぼしかねません。また、BCPは中小企業(yè)の事業(yè)承継にも貢獻(xiàn)します。そこで、今回は中小企業(yè)におけるBCPに取り組む注意點(diǎn)とそのメリットをご紹介します。
中小企業(yè)BCPの要點(diǎn)
BCPは、大企業(yè)から中規(guī)模、家族経営に至るまで企業(yè)規(guī)模に関係なく策定?運(yùn)用することが求められていますが、特に中小企業(yè)のBCPで重視したい點(diǎn)として、「中小企業(yè)BCP策定運(yùn)用指針第2版」(中小企業(yè)庁)では、次の4點(diǎn)をあげています。
- 企業(yè)同士で助け合う
中小企業(yè)では、日常的に業(yè)務(wù)を分擔(dān)したり、情報(bào)交換したりと助け合いの中で事業(yè)を行っています。緊急時(shí)において同業(yè)者組合や取引企業(yè)同士、被害の少ない企業(yè)が困っている企業(yè)を助ける、そのことが結(jié)局は自社の事業(yè)継続にもつながります。 - 緊急時(shí)であっても商取引上のモラルを守る
協(xié)力會(huì)社への発注を維持する、取引業(yè)者へきちんと支払いをする、便乗値上げはしない、こうしたモラルが守れないと、企業(yè)の信用が失墜し、工場(chǎng)や店舗が直っても事業(yè)の復(fù)舊は望めません。 - 地域を大切にする
中小企業(yè)では、顧客が地域住民であったり、経営者や従業(yè)員も地域住民の一人であったりします。企業(yè)の事業(yè)継続とともに、企業(yè)の能力を活かして、被災(zāi)者の救出や商品の提供等の地域貢獻(xiàn)活動(dòng)が望まれます。 - 公的支援制度を活用する
わが國(guó)では中小企業(yè)向けに、公的金融機(jī)関による緊急時(shí)融資制度や特別相談窓口の開設(shè)などの各種支援制度が充実しています。是非、活用して下さい。
BCPに取り組むことで経営基盤の充実にもつながる
災(zāi)害時(shí)には、建物や設(shè)備の損壊だけでなく、社長(zhǎng)や社員のケガや交通機(jī)関がストップして出社できなくなるなど、事業(yè)を継続することが難しくなります。出社できた社員はさまざまな意思決定を素早く行い、事業(yè)継続に取り組まなければなりません。BCPは、そうしたケースを想定して、災(zāi)害時(shí)にも事業(yè)が継続できるよう、意思決定者を決めたり、経営資源が使えなくなった場(chǎng)合の手段を決めておいたりなど、さまざまな対応を検討します。
BCPを策定するには、まず自社の経営資産やリソースを洗い出し、自社の強(qiáng)みや不足しているリソースを把握することから始まります。結(jié)果として、リソースの充実や戦略の明確化に結(jié)び付くことも多く、経営基盤の充実や後継者の育成といった、將來へ向けた事業(yè)承継計(jì)畫にもつながります。30年以內(nèi)に70 ~ 80%の確率で発生が予想される首都直下地震や30年以內(nèi)に80%の確率で発生が予想される南海トラフ地震を考えると、BCPは事業(yè)承継においても、非常に重要な課題です。
『中小企業(yè)BCP支援ガイドブック』(中小企業(yè)庁)では、BCP策定?運(yùn)用による経営上の効果を下表のようにまとめています。紹介されているように、BCPは、単に災(zāi)害時(shí)の事業(yè)の継続ということだけではなく、安全性の向上やコスト削減、人材育成、経営基盤の強(qiáng)化など、幅広い経営課題の解決に結(jié)び付きます。中小企業(yè)においても、一日も早く取り組むべきではないでしょうか。
BCP策定による経営上の効果の事例
| 課題解決 | BCP 策定?運(yùn)用による経営上の効果 |
|---|---|
| 生産効率 にもつながった事例 | 各工程に必要な作業(yè)を理解し実施するのに多くの時(shí)間を要していたが、いかに生産工程を簡(jiǎn)単にできるかを突き詰め、誰(shuí)でも作業(yè)が実施できるよう改善を図り、1 時(shí)間の説明を受ければ誰(shuí)でも作業(yè)を?qū)g施できるものへと簡(jiǎn)素化していった。その結(jié)果、一連の生産工程で必要となる人員が削減されるとともに、新規(guī)雇用の抑制によるコスト削減へと繋がっている。 |
| 社外の PRにつながった事例 | ホームページ上で自社の BCP への取組を紹介している。こうした取組により、取引先からの信頼獲得?信頼向上に繋がったという実感はある。同社の所屬する地域は地震等による危険性が高い地域といわれており、いわゆる風(fēng)評(píng)の問題がある。そのため、BCP の策定?運(yùn)用等、様々な災(zāi)害対策を?qū)g施している企業(yè)は、災(zāi)害等に強(qiáng)い企業(yè)という印象を取引先が持ってくれていると考えている。 |
| IT 化とスペース効率化につながった事例 | データの保管に関しては、従來紙媒體で管理していたものを、可能な限り電子データの管理に切り替えた。この結(jié)果として、データ検索がすぐにできるようになり、業(yè)務(wù)の効率化に繋がったとともに、データを保管するスペースが不要となったため、保管スペースの効率化にも繋がっている。 |
| 従業(yè)員のスキルアップにつながった事例 | 緊急時(shí)に従業(yè)員が出社できない場(chǎng)合の代替要員の確保などを目的に従業(yè)員は 2 年程度の周期でジョブローテーションをさせ、多能工化を図っている。この結(jié)果、従業(yè)員のスキルアップとともに一人當(dāng)たりの生産性が向上し、3 年間で約 2 割のコスト削減に繋がった。 |
中小企業(yè)庁「中小企業(yè)BCP支援ガイドブック」より









