暮らしにいいものを探して vol.3日々の食卓に。
淡路島の
うつわ工房を訪ねて

のどかな環(huán)境が育む
日々の食卓のためのうつわ

明石海峽大橋を渡って、淡路島へ。新しいさまざまな施設(shè)やお店が登場(chǎng)し、島は近年、人気の旅スポットに。

田畑が広がるエリアに建つ、緑に包まれたショップ＆ギャラリー。懐かしい雰囲気に誘われる。

工房主の岡本純一さん。家族で淡路島に移り、うつわづくりを始め、2012年にAwabi wareを開いた。

畑の橫をのびる、緩やかな坂を下りてたどり著くショップ＆ギャラリーは、もともと村の診療所だった築80年ほどの建物を修復(fù)したそう。工房主の岡本純一さんは2010年、東京から故郷の淡路島に移住。もともと民藝に強(qiáng)く惹かれ、全國の工房を巡ったという岡本さん。自らもうつわをつくるようになり、2年後に、工房を開きました。
「僕がめざすのは、溫かい、ほっとするようなうつわ。それは、自然とつながる感覚があるから。うつわは人工的なものと自然のものをつなぐ、いわば媒體のようなもの。人と親和性の高いうつわを、人は美しいと感じられるのだと思います」と岡本さん。鳥や蟲の聲が響き、緑に囲まれた自然豊かな環(huán)境は、そんなうつわづくりを後押ししているように感じられます。

長く使える、
愛著の持てるうつわを見つけるには

店內(nèi)には人気の大きなオーバル皿から豆皿まで、さまざまなうつわが整然と並べられています。淡路島の海を?qū)懁筏郡瑜Δ噬rやかなブルーに目を奪われ、新作だというマットなパープルのお皿を見れば何をのせようかと想像してしまいます。
「うつわはぜひ、臆することなく、手に取ってみてください」。とりわけマットなタイプのうつわは、手にするとしっとりとした質(zhì)感が伝わります。「手觸りや口當(dāng)たりといった感觸は大事。使いやすさも選ぶ理由になると思いますが、うつわは、愛著を持てるかどうか、で選ぶといいと思います」

店內(nèi)は木の床に古いガラス窓から日が差し、ゆったりとした時(shí)間が流れる空間。色分けされたうつわが整然と並ぶ。

新作のコーナー。どんぶりは２サイズ。「大きい方は普段の麺類や丼に。ひと回り小さくて淺い方はインスタントラーメンにぴったりなんですよ（笑）」

グレーのうつわのコーナー。マットな質(zhì)感が手にすっとなじむ。

受け継ぐうつわをつくる思いとは

民藝への造詣を深め、日常の道具であること、安価であること、無銘性といった民藝のあり方を守ってうつわをつくり続けているという岡本さん。「僕の名前が立ったいわゆる作家ものではなくて、日用のうつわでありたいと思っています。どこかの時(shí)代の溫かい食卓に、うちのうつわが使われていたら、とても素?cái)长胜长趣坤胜取埂Ｊ匙郡摔胜袱摺⑷铡─问褂盲四亭ā荬扭堡肖饯长摔ⅳ氪嬖冥硐搿ⅳ趣狻Ｕlかのどこかの食卓で活躍するために…。棚の上では、たくさんのうつわたちが出番を待っています。

店內(nèi)では、岡本さんが集めた民藝の道具も一緒に飾られている。

隣接する工房にお邪魔しました

手狹になったことから新設(shè)した工房。釉薬をかけ焼成までを手掛ける。スタッフが黙々と手を動(dòng)かす姿も。

今回、特別に見せていただいた新しい工房には、素?zé)啢韦Δ膜铯氦椁辍Ｒ护膜窑趣挠运aをかけ、窯入れして焼成します。うつわづくりは、まず、岡本さんの手で原型となる形を、ろくろを挽くなどしてつくることから始まります。「それを型屋さんに型取りしてもらい、生地師さんが形をつくります。乾燥したら窯たき屋さんが800℃で焼成し素?zé)啢摔筏蓼埂￥饯Δ筏柯毴摔丹螭蠟亼酩洳ㄗ粢姢摔椁飕F(xiàn)地で制作してもらうので、ここへ運(yùn)ぶ人も含めて、Awabi wareのうつわづくりなんです」。完全な分業(yè)體制も民藝の姿勢(shì)の一つといえるもの。こうして暮らしに溶け込む美しいうつわが、今日も淡路島で生まれ続けています。
※工房の一般公開はしていません。

一日の食卓をイメージしながら…

色も形もサイズも豊富なAwabi wareのうつわは、料理を盛ってこそ、美しく見えるもの。そこで、朝晝晩の食卓をコーディネートしてみました。

パパはブルー、ママはイエロー、私はパープル…と、家族それぞれカラーを決めても、その日の気分で組み合わせを変えても楽しい！ 優(yōu)しい色のハーモニーの食卓で、爽やかに1日を始められそう。
オーバル皿（M）各4,950円、二彩あわびマグ（M）各3,960円。

ピビンパ丼はカラフルなどんぶりで。２タイプあるうちの、お晝ごはんにちょうどいい、やや小ぶりなタイプ。おかずの盛り鉢としても使え、「わが家でもいつの間にか出番が多くなっている（笑）」と岡本さん。
手前から、れんげ（黃南京）2,640円、四角豆豆皿（黃南京）1,540円、どんぶり（トルコ青）5,720円、どんぶり（青磁）4,950円、れんげ（黒）2,420円、四角豆豆皿（黒）1,430円。

晩酌タイムは明石海峽のタコとキリッと冷えたお酒で小粋な食卓に。寫真の長方皿は周りのリムが料理を引き立ててくれる。いつものお総菜も、ねじり小鉢に品よく盛り込んで。
右から、隅切リム長方皿(白）4,400円、ねじり小鉢（黃南京）2,970円、四角豆豆皿（白）1,430円。

美しい色とのびやかな形は、料理を盛るとさらにイキイキとするよう。うつわ選びで毎日の食卓を楽しく工夫してみませんか。