6回にわたり、土地活用に必要なデータを取り上げ、事例などを交えながら、データの読み解き方、使い方、収集方法などを解説していく第5回目。今回はアパートローン金利についてです。
今回も取り上げるすべてのデータは、一般公開されている（インターネットがあれば誰でも入手できる）ものです。本コラムの中では、それらを分析してグラフや表にしていますが、読者の方も興味があればアクセスして、その元データを見ることができます。

賢い借り方とは？

土地活用として賃貸住宅、商業(yè)施設(shè)などの賃貸経営を行う際にほとんどの方が、公的?民間金融機(jī)関からお金を借りて行います。
借り入れで賃貸経営する場(chǎng)合の投資総額は、土地価格を考慮しなければ、建物価格＋付帯設(shè)備価格＋各種諸経費(fèi)＋借り入れ（ローン）の利子分ということになります。

いうまでもありませんが、ローンの利子総額は、ローン金利と借り入れ年數(shù)により決まります。賢く借りて、総額を少しでも少なく抑えることが重要になります。「利子の総額は金利と年數(shù)で決まる」と述べましたが、金利は低ければ低いほどいいに越したことはありませんし、年數(shù)が短いほど利子額は少なくなります。
しかし、それが投資の観點(diǎn)で「賢い借り方か」とは一概にはいえません。長(zhǎng)く借りて、キャッシュフローをよくする方が、不動(dòng)産投資では良いとされているからです。

「金利は低い方が良い」と誰もがそう考えますし、「史上最低水準(zhǔn)の今が、一番の借り時(shí)」という金融機(jī)関のアナウンスは、よく聞かれます。しかし、「いまが一番の借り時(shí)」を見抜くことは、なかなか難しいものです。

金融機(jī)関の調(diào)達(dá)金利の違いが金利の違い

では、どんなところに注目すれば、ローン金利の動(dòng)きが見えるのでしょう？
金利の組み立てを大雑把にいうと、

金融機(jī)関の調(diào)達(dá)金利＋リスク上乗せ分（貸し倒れ等）＋金融機(jī)関の諸経費(fèi)＋金融機(jī)関の利益

で表せます。

後ろの3つの部分は大きな変化はないですから、金融機(jī)関の調(diào)達(dá)金利の違いが金利の違いとなります。
調(diào)達(dá)金利は、日本國債金利、長(zhǎng)期プライムレート、短期プライムレートを見ていると大筋が見えてきます。

図1:10年物國債利回りの推移

10年國債利回り：日本銀行HP、TOPIX：東京証券取引所HPより作成

図1は、2007年から2016年末までの10年物國債の金利です。ちなみに、執(zhí)筆時(shí)（2017年2月15日）の金利は0.09％でした。2016年年初からのマイナス金利政策導(dǎo)入の時(shí)には、日銀の國債大量購入のためか、國債金利がマイナスになりました。
例えば、「10年後に1萬円もらえる券（國債）をいま、1萬100円で買う」という狀況だったのです。これが、國債金利がマイナスという狀態(tài)です。これに合わせて、ローン金利も下がりました。ちなみに、國債の金利は、財(cái)務(wù)省のホームページに掲載されています。

例えば、「10年後に1萬円もらえる券（國債）をいま、1萬100円で買う」という狀況だったのです。これが、國債金利がマイナスという狀態(tài)です。これに合わせた狀況で、ローン金利も下がりました。

図2:各種金利の推移

基準(zhǔn)割引率?プライムレート：日本銀行HP、都市銀行住宅ローン：各金融機(jī)関HP、
長(zhǎng)期國債：財(cái)務(wù)省HP、フラット35：住宅金融支援機(jī)構(gòu)HPより作成
○賃貸住宅融資：繰り上げ返済制度無しの場(chǎng)合

また、ローン金利（変動(dòng)金利）は、図2に記載されている短期プライムレート、に連動(dòng)しているようです。短期プライムレートに先に述べた3つの項(xiàng)目分を上乗せして、例えば短期プライムレートが1.5％だとすると、そこに1％乗せて2.5％が店頭での金利で、そこから提攜ローンと稱して引くという仕立てです。
短期プライムレートは、日銀のWebサイトから知ることができます。

ローンの返済がどれくらいなのかは、専用のサイトがあり、そこに借入金額、年數(shù)、金利、固定金利か変動(dòng)金利か、などを入力すると簡(jiǎn)単に計(jì)算できます。
いくつかサイトがありますが、一例として、住宅保証機(jī)構(gòu)株式會(huì)社のWebサイトをあげておきます。

簡(jiǎn)単に検索できるので、これから土地活用を行う方や借り換えの検討をされている方は活用してみてはいかがでしょうか。