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連載:私をつくる、モノやコトのはなし。楽しみ続けるために。マニュアルフォーカスの「オールドレンズ」でアスリートの一瞬に立ち會う

連載:私をつくる、モノやコトのはなし。

楽しみ続けるために。マニュアルフォーカスの「オールドレンズ」でアスリートの一瞬に立ち會う

2024.07.31

    遠藤さんのロングインタビューはこちら

    「義足で人類最速」へ挑むわけ。義足エンジニア?遠藤謙さんが実現したい、誰もが走れる社會

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    「カメラ」で切り取る一瞬の絵の力を信じて

    競技用義足の開発とトップパラアスリートの育成?強化、競技用義足の普及に努める、株式會社Xiborg(サイボーグ)の代表取締役で、義足エンジニアの遠藤謙さん。パリ2024パラリンピックに出場する選手の競技用義足の開発?強化支援も手がけるなど、「誰もが走れる社會」と「"義足で人類最速"の達成」に向けて著実に歩みを進めています。

    會社を設立して10年。目標を達成するために、そして「自分のやりたいこと(=研究とものづくり)」を楽しんで続けていくために、あえて「事業をスケールさせないことを選択した」と話します。

    サステナブル(持続可能)な事業のあり方に取り組む遠藤さんの、人生を豊かにするものとは?

    一瞬で伝わる、1枚の寫真が持つ絵の力

    今日はカメラを持ってきました。寫真を撮るのが好きで、Xiborgのウェブサイトの寫真は、僕が全部撮っています。最初はカメラマンに頼む余裕がないから、自分で撮るしかなくて始めたんですけど、今ではすっかりハマっていますね。

    遠藤さんが撮影した寫真/寫真提供:Xiborg

    寫真を撮る面白さは何ですか。

    その1枚を見ればやっていることが一瞬で伝わるところでしょうか。絵の力ってやっぱりすごい。今は動畫の時代だってよく言うけれど、動畫だと間延びして「長いな」と思う時ってありませんか。寫真はたった1枚で、一瞬で伝わる。その潔さが好きですね。

    陸上競技の撮影は、それこそ一発勝負です。どんなに長い練習時間があっても、勝負は一瞬。100m走なら10秒しかないから絶対にピントを外してはいけない。基本は望遠レンズで、フォーカスを選手に合わせて連寫します。

    ただ、それだと撮る側としてはつまらないんですね。だからたまにはオールドレンズも使います。オールドレンズはマニュアルフォーカスなので、スポーツの撮影で使うのは危うい(笑)。でも、時々すごくいい寫真が撮れるんです。

    好きなことを楽しんでやるのが、僕なりの生存戦略

    先ほど、ものづくりと研究だけをやっていたいから、事業をスケールさせない道を選んだとおっしゃっていました。その結果、10年間、飽きることなく楽しんで仕事ができている。寫真も同じで、"ちゃんと"撮るだけではなく、楽しもうとしていますよね。

    僕が事業を続けられているのは、間違いなくずっと楽しいと思うことしかやっていないからです。仕事を広げていくと、どうしてもやりたくない仕事が増えていきます。でも僕は、いつかそれに耐えられなくなると思い、スモールスケールを選択しました。インパクトは小さくなるけれども、自由度をもたせられるからいいものができるし、自分の幸福度も上がります。

    今は、社會の役に立とうとしている自分と、ただ楽しいという自己満足だけでやっている自分の両方がいます。基本は自分が楽しいと思うことをしているだけなんですが、それが社會の役に立つのなら嬉しいと思う、という感じでしょうか。それによって、かろうじてこの社會で生きながらえている気がします。

    2017年頃だったかな。一度、すべてのスケジュールを投げ出して、西伊豆に1週間ぐらい逃げたことがあるんです。

    なぜそこまで追い詰められてしまったのでしょうか。

    やりたくない仕事が多くなって、モチベーションが上がらなくなってしまったんです。でもその時に、(共同創業者の)為末大から「遠藤の本分はものづくりなんだから、いいものをつくっているだけでいいんじゃない?」と言われたことが救いになりました。それまでは経営者としてちゃんとしなくちゃいけないと、付き合いでいろいろな集まりにも出かけたし、講演も何でも引き受けたし、展示會にも出展していました。

    確かにその分、會社が成長している実感はありました。でも、たとえ成長したとしても、そのうち嫌になってやめてしまうと思ったんです。事業を経営し、成長させていくことには興味が持てませんでした。

    だから、そこからはやりたくないことは全部やめて、好きなことしかしていません。これは僕なりの生存戦略であり、「誰もが走れる社會」と「"義足で人類最速"の達成」という目的を達成するためのあり方なんです。

    遠藤さんが掲げている目標は、いつ頃達成できそうですか。

    「義足で人類最速」は、この10年以內には確実にやってくると思いますよ。そこを皮切りに、パラスポーツへの見方や議論が変わります。「誰もが走れる社會」の実現のためには、超えないといけない壁は多々ありますが、ここが分岐點になるのは間違いないですね。

    PROFILE

    遠藤 謙

    遠藤 謙Ken Endo

    1978年生まれ。慶應義塾大學修士課程修了後、渡米。マサチューセッツ工科大學(MIT)メディアラボにて博士取得。ロボット技術を用いた身體能力の拡張に関する研究や途上國向けの義肢開発に攜わる。 2014年に為末大氏らとともに株式會社Xiborgを創業し、代表取締役に就任。競技用義足の開発を開始する。現在、ソニーコンピュータサイエンス研究所の上級研究員。2012年には、MITが出版する科學雑誌『Technology Review』が選ぶ「35歳以下のイノベーター35人(TR35)」に選出されている。

    未來の景色を、ともに

    大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

    大和ハウスグループでは、障がいのあるアーティストの支援やパラアスリート支援(日本パラ水泳連盟との提攜 ※株式會社フジタ)に取り組んでいます。

    協賛?社會貢獻

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