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連載:私をつくる、モノやコトのはなし。「土を踏む感覚を味わっていたい」。地下足袋が導いた、林業という未開拓の世界

連載:私をつくる、モノやコトのはなし。

「土を踏む感覚を味わっていたい」。地下足袋が導いた、林業という未開拓の世界

2024.05.31

    青木さんのロングインタビューはこちら

    樹齢100年の森を守り、つなぐために。東京チェンソーズに聞いた、私たちができる小さな一歩

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    東京都內唯一の村である檜原村(島しょ部を除く)で林業を営む「東京チェンソーズ」。これまでの林業の考えを覆すユニークな取り組みを続けています。東京チェンソーズの代表である青木亮輔さんは20年以上、檜原村を拠點に林業に取り組んでいます。

    大阪生まれ、千葉のニュータウン育ちで、檜原村とは縁もゆかりもなかった青木さん。檜原村に至った経緯を紐解きつつ、「自身の人生をつくるモノ」を聞きました。

    森はバリア"アリ"の世界。だから五感が開く

    これは足袋ですか?

    仕事で使う「地下足袋」ですね。林業の世界に入ったのは、學生時代の造園のアルバイトがきっかけなんです。土を踏みしめる感觸が好きで、地下足袋を履く仕事がしたいと思いました。

    子どもの頃から外で遊ぶのが好きでした。東京農業大學に入り、昔から憧れだった探検部に入部したんです。國內外各地の川を下ったり、洞窟に入ったり、山に入るような生活をしていましたね。

    大學卒業後はそのまま林業の世界に?

    いえ、大學時代は探検部の活動で頭がいっぱいで、就職活動のモチベーションがなくて(笑)。なんとか滑り込んだ出版社で電話営業をしていたんです。それまでは大學の探検部でチベットやネパールの山奧にいたのに、突然、機に向かって電話ばかりかける生活に…その急激な変化についていけず、あまり結果も殘せませんでした。

    出版社を1年で辭め、「自分は何ができるのか?」を改めて考えていた中で、思い出したのが、土を踏みしめる感觸が好きだったことでした。「地下足袋を履く仕事がしたい」と、林業の世界に飛び込みました。緊急雇用対策で檜原村の森林組合に入ってからは、毎日地下足袋生活です。なくてはならないアイテムですね。

    山林作業に適した地下足袋はゴム底にスパイクがついていて、グリップ力が向上しています。ほかにも先端部分には鉄板が入っていて、安全なつくりになっています。

    でも、個人的には土の感觸をダイレクトに感じる、學生時代に造園のアルバイトで履いていた地下足袋が好きなんですよ。森の中にいると五感が開かれていくのがわかります。森はバリア"フリー"の真逆でバリア"アリ"の世界です。本當に歩きにくい。場所によって一歩一歩の歩幅も変わってくるし、角度も変わってくる。そうすると姿勢も変えないといけない。ほかにも木の香りや鳥のさえずり、すべての五感を使います。それってなかなかできないことだ、と。

    都市部に行くと快適で本當に歩きやすいんですが、どこか五感が閉じてしまう感覚があるんです。ノイズも多いので、無意識に五感を閉じる方向にいくのかもしれません。だからこそ、都市部に暮らす人たちに、森に來て五感を開放してほしい。

    森の中で企業研修を受け入れたり、木育?木工?アウトドア體験の出張ワークショップを行う「森デリバリー」などを立ち上げていますが、そうした思いもあります。

    この斧は仕事で使うものですか?

    伐採で斧を使うことはほとんどないのですが、儀式的な意味があって。木に斧を立てかけて、感謝や許可、作業の安全を祈るんです。

    表面には4本の模様があるのですが、これは「四気(ヨキ)」といって、木を育ててくれた太陽?土?水?空気(火?地?水?風)を意味しています。裏側の3本線は「三気(ミキ)」といって、3つの気=ミキ(お神酒)を意味していて、神様や自然への感謝を表しています。この「ミキ」と「ヨキ」で大きな事故から身を守るための信仰として「身(三)を避(四)ける」という意味もあると言われています。

    「探検部」と「林業」のつながり

    檜原村に根を下ろして20年以上が経ちます。20年前と今を比べるといかがですか?

    20年前と比べて圧倒的に変わったのはSNSが生まれたことです。會社立ち上げ當時から情報発信に注力してきましたが、SNSやメディアを通して林業を知ってもらえるようになりました。業界としては橫のつながりが生まれ、情報交換もできるようになりましたね。実際、若手の定著にもつながっています。

    今の森林は戦後に植樹された、いわゆる"人工の森"です。森林は人の営みによって壊されてもきて、つくられてもきています。今の森を次の世代に引き継いでいくにあたって、林業という形だけではなく、いろんな人が関われるようにしたいんです。キャンプに來るのもいいし、木工品を買うだけでもいい。時代に合わせて、柔軟に森との関わり方をつくっていく。そのあり方自體がサステナビリティだと思います。

    個人としては、20年経った今でも日々ワクワクしています。探検って、誰も到達したことのない未開に行くのが楽しいんです。林業も似ていて、業界自體が未開の地。新しい価値や可能性がたくさんあるフロンティアなんです。誰も手を出していないことに取り組み、まだ見ぬ景色に出會える高揚感を、今でも味わえている。すごく幸せですね。

    PROFILE

    青木亮輔

    青木亮輔Ryosuke Aoki

    1976年生まれ、大阪府大阪市此花區生まれ。東京農業大學林學科卒。學生時代は探検部に所屬し、國內外の川や洞窟、山間部などに赴き活動に熱中する。約1年間の會社勤めの後、2001年に林業の世界へ。2006年、所屬していた地元森林組合の仲間とともに獨立し「東京チェンソーズ」を創業。檜原村林業研究グループ「やまびこ會」役員。一般社団法人TOKYOWOOD普及協會専務理事。MOKKI株式會社代表取締役。ツリークライミング?ジャパン公認ファシリテーター。2023年5月より檜原村議會議員。

    未來の景色を、ともに

    大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

    大和ハウス工業では、都市にいながらも、自然を感じる。歳を重ねても、健やかに暮らせる。まるで森に包まれるような、潤いと彩りのある木の住まい。注文住宅「森が家」を手がけています。

    森が家

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