分散型配電網(wǎng)を整備し、電力レジリエンス（復(fù)舊力）を高めて地域の強(qiáng)靭化を図り、將來(lái)的な地域活性化に繋いでいこうとする挑戦が各地で始動(dòng)しています。

獨(dú)立した地域エネルギー網(wǎng)で災(zāi)害時(shí)レジリエンスを強(qiáng)化

エネルギーの地産地消と地域循環(huán)共生圏形成の主な目的は、域外へのエネルギーコストの流出を抑制し地域內(nèi)経済を循環(huán)させることと、再生可能エネルギーによる地域の脫炭素を促進(jìn)することにあります。加えて、災(zāi)害に強(qiáng)い分散型エネルギーシステムを構(gòu)築することで、災(zāi)害時(shí)においてエネルギーの供給を維持することも重要な役割となります。2011年の東日本大震災(zāi)による長(zhǎng)期に及ぶエネルギー供給の停滯、同時(shí)に発生した原発事故による首都圏の電力不足、2018年の北海道膽振（いぶり）東部地震に端を発した苫東厚真（こまとうあつま）火力発電所事故による北海道地域の大規(guī)模停電（ブラックアウト）、2019年に相次いだ大型臺(tái)風(fēng)による関東?東北地域の甚大災(zāi)害、2020年の九州地域における集中豪雨災(zāi)害など、近年、大規(guī)模災(zāi)害によるエネルギーインフラ被害が頻発しています。これらの災(zāi)害により、電力消費(fèi)地域から離れた発電設(shè)備や送電施設(shè)の全面復(fù)舊までに時(shí)間がかかることで、地域生活や経済活動(dòng)に大きな影響を與えることを経験しました。そこで、地域において太陽(yáng)光や風(fēng)水力で発電した電力を蓄電し、災(zāi)害時(shí)には地域で獨(dú)立した配電網(wǎng)によりいち早く復(fù)舊させる取り組みが始まっています。
仕組みとしては、地域內(nèi)の家庭や企業(yè)に電気を供給する配電網(wǎng)を地域で獨(dú)立させ、平時(shí)には地域電力事業(yè)者の主要送電系統(tǒng)網(wǎng)として接続しておき、災(zāi)害時(shí)には主要送電系統(tǒng)網(wǎng)から切り離し、地域配電網(wǎng)を活用して地域內(nèi)の再生可能エネルギー発電所や蓄電池から電力を供給するという構(gòu)造です。

送電と配電の分離運(yùn)用に関する検討狀況

このような、地域を丸ごとバックアップするシステムの運(yùn)用は、諸外國(guó)では既に実現(xiàn)されていますが、國(guó)內(nèi)の現(xiàn)行制度では、送配電については一般送配電事業(yè)者（舊來(lái)の一般電気事業(yè)者）が一括して運(yùn)用することになっています（発電と売電は自由化）。
そうした対策を含め、2020年6月、國(guó)會(huì)で「強(qiáng)靱かつ持続可能な電気供給體制の確立を図るための電気事業(yè)法等の一部を改正する法律（エネルギー供給強(qiáng)靱化法）」が可決?成立しました。その中には、「配電事業(yè)のライセンス化」が盛り込まれており、2022年4月に改正電気事業(yè)法として施行される予定です。これまで、発電所から地域への送電と、地域內(nèi)の利用者に対する配電は、一括して一般送配電事業(yè)者が管理運(yùn)営することで、電力を安定供給する冗長(zhǎng)性強(qiáng)化に取り組んできました。しかし、近年の大規(guī)模災(zāi)害による停電の長(zhǎng)期化や、電気事業(yè)の自由化による再生可能エネルギー等発電の多様化により、広域での統(tǒng)一的な送配電が難しくなってきています。そこで、電力インフラの強(qiáng)靭化（電力レジリエンス）を向上させるためにも、地域內(nèi)の利用者に電力を供給する配電網(wǎng)を新規(guī)事業(yè)者に譲渡／貸與して運(yùn)用できるよう認(rèn)可を與え、自然災(zāi)害などで地域への送電が停止した際も、早期に復(fù)舊し給電を再開(kāi)する仕組み（地域マイクログリッド）の整備が求められています。
配電事業(yè)が獨(dú)立事業(yè)として制度化されれば、再生可能エネルギー発電の集積地であれば、地域マイクログリッドを活用することで、余剰電力を活用したさまざまな新ビジネスへと発展する可能性もあります。また、配電事業(yè)として新規(guī)參入する事業(yè)者が、官民連攜によりガスや水道、ICTなどのインフラ事業(yè)を兼業(yè)することで、新たな地域イノベーションが生まれ、地域活性化が促進(jìn)される可能性も大きいのではないかと考えられます。

地域レジリエンスを高めるマイクログリッド構(gòu)築事例　～北海道松前町～

北海道松前町は、北海道道南地方の渡島（おしま）半島南西部、函館市から車で約2時(shí)間の位置にあり、農(nóng)漁業(yè)が主産業(yè)の地方都市です。北海道內(nèi)唯一の城下町であり、全國(guó)屈指の桜の名所として有名な地でもありますが、人口減少が続いており、ピーク時(shí)の2萬(wàn)人から現(xiàn)在は6,600人余りとなっています。同地域は降雪も少なく北海道としては比較的溫暖な気候に恵まれていますが、冬季には北西の強(qiáng)風(fēng)が吹きつけることから、近年では風(fēng)力発電の適地として注目されています。2018年9月6日に起きた北海道膽振東部地震に伴う発電所事故により、道內(nèi)全域が停電するブラックアウトに見(jiàn)舞われ、この松前町でも、全面復(fù)舊までの約2日間、町內(nèi)の日常生活や企業(yè)活動(dòng)に大きな影響が出ました。これを受けて松前町は、2019年12月に、同地で風(fēng)力発電所を運(yùn)営する大手企業(yè)との間で、災(zāi)害時(shí)における町內(nèi)への電気供給の仕組みづくりや地域活性化に資する社會(huì)基盤(pán)整備への協(xié)力に関する?yún)f(xié)定を締結(jié)しました。風(fēng)力発電事業(yè)者は、地域電力會(huì)社から示された技術(shù)要件を受けて、風(fēng)力発電設(shè)備の出力変動(dòng)緩和対策として大型蓄電池を発電所に併設(shè)していたことから、地域マイクログリッド運(yùn)営の検討を進(jìn)めていましたが、配電網(wǎng)を自前で構(gòu)築するには、多額の投資が必要となります。そこで、地域電力會(huì)社との間で、地域配電の方法について協(xié)議を重ねた結(jié)果、災(zāi)害時(shí)に地域電力會(huì)社の配電線を借りて送電する方法（託送供給）の可能性が見(jiàn)えてきました。現(xiàn)在、このプロジェクトは2020年に経済産業(yè)省の「地域の系統(tǒng)線を活用したエネルギー面的利用事業(yè)費(fèi)補(bǔ)助金」に採(cǎi)択され、自治體、発電事業(yè)者、地域電力事業(yè)者の3者による事業(yè)化に向けた設(shè)備?運(yùn)用の設(shè)計(jì)が進(jìn)められています。実現(xiàn)すれば、自治體全域をカバーする電力レジリエンス事例として多くの知見(jiàn)が得られると考えられ、関心が集まっています。

配電網(wǎng)を整備し地域マイクログリッドを運(yùn)営するには、費(fèi)用面や技術(shù)面のハードルは低くはないと思いますが、配電事業(yè)が制度化されれば、異業(yè)種からの新規(guī)參入による多様な地域サービス開(kāi)発に発展する可能性が高く、地域振興施策として戦略的に取り組むべき事業(yè)として、これからの動(dòng)向が注目されます。