コラム No.53-65戦略的な地域活性化の取り組み（65）公民連攜による國(guó)土強(qiáng)靭化の取り組み【27】宇都宮ライトレール開(kāi)業(yè)。これからのコンパクトシティとは
公開(kāi)日：2023/09/29
國(guó)內(nèi)初の新設(shè)LRT（次世代型路面電車(chē)）が始動(dòng)
2023年8月26日、栃木県宇都宮市―芳賀町間で宇都宮ライトレールが開(kāi)業(yè)しました。國(guó)內(nèi)での新たな路面電車(chē)路線開(kāi)業(yè)は実に75年ぶり、LRT（Light Rail Transit：次世代型路面電車(chē)）の新規(guī)建設(shè)?運(yùn)用は國(guó)內(nèi)初となります。従來(lái)の路面電車(chē)は、特に國(guó)內(nèi)中堅(jiān)都市では、市民の足として現(xiàn)在も活用されていますが、大都市では1970年以降のモータリゼーションの進(jìn)展と公共交通機(jī)関利用者の急増により、道路渋滯の緩和や輸送能力向上のために地下鉄化が進(jìn)み、路面電車(chē)の廃止が続いていました。一方、同様の都市環(huán)境問(wèn)題を抱えていた歐米各國(guó)の多くの都市では、整備?運(yùn)用コスト面で有利となる路面電車(chē)を改良したLRTが採(cǎi)用されています。國(guó)內(nèi)においても、2000年頃からL(zhǎng)RTに著目した都市整備計(jì)畫(huà)が提案されてはいますが、実現(xiàn)したのは2006年に開(kāi)業(yè)した富山市の富山ライトレールに続き2例のみに留まっています。
宇都宮ライトレールは、構(gòu)想から30年余りの時(shí)間と多くの建設(shè)費(fèi)用を投下した都市再開(kāi)発プロジェクトで、宇都宮駅東口周辺の市街地と郊外の住宅地域や商業(yè)地域、工業(yè)地域を結(jié)び、各地域住民の移動(dòng)手段を確保することにより、慢性的な交通渋滯を緩和するとともに、人口減少や少子高齢化が予測(cè)される中での道路等インフラ整備コストを削減する効果が期待されています。また沿線地域では、新たな宅地開(kāi)発や商業(yè)ビル建設(shè)も進(jìn)み、今後の人口流入も見(jiàn)込まれるため、LRT導(dǎo)入の経済効果は小さくないと言われています。宇都宮市では、LRTの停車(chē)駅からフィーダー（支線）的にバス等による広域的ハイブリッドな公共交通網(wǎng)を再整備するとともに、2026年を目途に宇都宮駅西口方面にもLRTの延伸を計(jì)畫(huà)しており、公共交通機(jī)関を軸とした大膽な都市デザインの再編は、地域活性化の起爆剤として、今後の動(dòng)向が注目されます。
都市や地域インフラのコンパクト化の必要性
コンパクトシティとは、1970年代から提唱されている都市再編の考え方であり、日本ではバブル経済崩壊後の1990年頃から國(guó)の重要施策として取り組みが本格化しました。背景には、高度経済成長(zhǎng)期に都市中心部に人口が集中したことで、地価の高騰や住環(huán)境の悪化が進(jìn)んだため、郊外の住宅地開(kāi)発や大規(guī)模商業(yè)施設(shè)等が拡散することになり、公民の主要機(jī)能が整備された都市中心部と周辺開(kāi)発地域との分?jǐn)啵àい铯妞毳嫂`ナツ現(xiàn)象、都市中心部の空洞化）が顕著になったことがあります。その一方で、人口減少、少子高齢化が同時(shí)進(jìn)行しており、各地域の生活インフラや公的サービスを維持するためには、都市の膨張に歯止めをかけるとともに、各地域拠點(diǎn)を再編成して住民に必要な生活機(jī)能をコンパクト化する必要に迫られています。
コンパクトシティの実現(xiàn)方法には、地域特性に合わせて様々な手法が見(jiàn)て取れます。例えば青森市の例では、中心市街地の大規(guī)模再開(kāi)発と同時(shí)に、周辺地域を住宅地域、商工業(yè)地域、農(nóng)業(yè)（田園）地域等にゾーニングして地域に必要な都市機(jī)能を優(yōu)先的に整備し、各ゾーンを公共交通網(wǎng)で接続するといった取り組みが行われています。地方都市の中には、このような取り組みが少なくないようですが、課題としては、人の居住や移動(dòng)、民間企業(yè)活動(dòng)を制限することは出來(lái)ないため、想定した機(jī)能別ゾーン通りに産業(yè)や人口を集約することが難しいところにあります。片や、都市周辺部においては、道の駅や廃校を活用した小さな地域拠點(diǎn)を整備、ネットワーク化し、生活インフラや公的サービス、コミュニティを維持するような取り組みも見(jiàn)られ、コンパクトシティ化施策の多様性が窺えます。
地域間ネットワーク整備によるコンパクトシティ化
2014（平成26）年3月に公表された「國(guó)土のグランドデザイン2050」では、「コンパクト＋ネットワーク」が謳われ、「50年に一度の交通革命、新情報(bào)革命を取り込み、距離の制約を克服するとともに、実物空間と知識(shí)?情報(bào)空間を融合させる」ことで、國(guó)土の地域多様性と連攜を強(qiáng)化すべきとしており、ネットワーク（連攜）の重要性を強(qiáng)調(diào)しています。つまり、人口減少、少子高齢化時(shí)代にあっては、単なる都市のコンパクト化では、今後、「高次の都市機(jī)能によるサービスが成立するために必要な人口規(guī)模を確保できないおそれ」があるため、「ネットワーク化により、各種の都市機(jī)能に応じた圏域人口を確保することが不可欠」であると説明しています。そのことから、前述した富山市や宇都宮市の事例は、少子高齢化を見(jiàn)越して低床型バリアフリー対応のLRTを積極的に活用し、地域間ネットワーク基盤(pán)整備を優(yōu)先して、官民による域內(nèi)再開(kāi)発を刺激することにより、都市機(jī)能の集約を図るコンパクトシティ化の先進(jìn)的試みとして、注目すべき取り組みであると考えられます。
日本全體で考えると、リニアモーターカー新線建設(shè)、北陸新幹線や九州新幹線の延伸等、都市間ネットワークの整備が続いており、同時(shí)に、接続する各都市の再開(kāi)発も活発になっています。これにより、都市相互の連攜が強(qiáng)化されることは期待できますが、一方でこれまでにない都市間競(jìng)合も激化することが予想されます。「コンパクト＋ネットワーク」の考え方は、都市?地域內(nèi)のコンパクト化に留まらず、隣接都市の機(jī)能連攜による相互協(xié)調(diào)?補(bǔ)完についても考慮しなければならない問(wèn)題であると言えるでしょう。
